視覚、聴覚、肢体に障害のある人とその家族が集う「供の会」。ことし3回目となる行事が、9月18日に、神総本部と偉光会館を中継で結んで行われました。開始前から、温かい雰囲気が会場を包みます。「久しぶり」「元気だった?」はつらつとした表情で声を掛け合い、時に手話も織り交ぜながら盛り上がる人々。白杖を突いた人も、車椅子の人も、誰もが飛び切りの笑顔です。
神は、折に触れて、一人も残らずの人に、世に役立つ力が与えられていることをお教えくださいます。障害がある人も例外ではなく、神の教えを学び、自分の良さを人のために生かそうとするところに、魅力ある人柄が育まれます。その人柄が、多くの人の心を引き付け、関わりが広がり、ますます人の役に立っていける。「供の会」には、障害を物ともせず、輝く存在感を放つ人がたくさんいます。
一年を振り返って見えた心の成長
「家族で『教え』を学び 『真理』で関わる家庭を築く努力」が今年の課題。行事の冒頭では、その課題にどう取り組んできたか、一年の歩みを、「救世ロードMap」を基に振り返りました。
「1月から8月まで、心を神に育んでいただいて迎えた9月。自分の感じ方、考え方、受け止め方に変化は…。家族との会話も増えたのではないでしょうか」職員の問い掛けに、深くうなずく人もいれば、救世ロードMapを広げて、1月、2月…と指でなぞる人もいます。一人一人が真剣に振り返り、神と歩んで得られた心の成長を発表し合いました。
高齢の両親と暮らすある人は、一家全員で、「家族の正しい関わり方」を見詰めたと発表。「子供の立場で、親に上から物を言えば道を欠く」「夫として、父として、家族を支える存在になる」「妻として、母として、家族の心をつなぐ柔らかい心を持つ」それぞれが、教えと真剣に向き合い、さまざまな気付きを得られた今年。三人そろって大きく変われた喜びを、感動の面持ちで参加者に伝えました。
目の手術を受けたことを語った視覚障害の女性。術後、期待していた変化がなかったものの、申し訳なさそうな医師の言動から、優しい気遣いを感じ取れたと言います。「20年前に発病した時は、主治医に八つ当たりした私が、こんな気持ちになれるなんて…。何より、父母からもらったこの目がいとおしい…。以前はとんがっていた私ですが、最近は、家族の優しさのおかげで、素直に頼っていこうと思えるようにもなりました」。
他にも、自分の発音が伝わるか…という不安な思いを乗り越え、勇気を出して発表した聴覚障害の方、ハンディを補ってくれる夫への感謝を語った肢体障害の方が。神の教えを通して、家庭の持つ力がつかめるほど、家族への感謝が深まります。
教えを軸に、ますます光る存在に
「今年は職場の仲間と『調和』できた年でした! 祈願していると、『まずは自分が変わること』と気付けて…。周りのことを考えて行動するようになったら、そこから関係が良くなり、難しかった上司との関わりもバッチリ。耳が聞こえなくても、両親からもらった体を大切に、もっと頑張ります」
「視力を失った私に厳しかった母。後になって、陰で涙しながらも、『あの子が生きていくために、何でもできるようにさせなければ…』と話していたと知りました。今、家族のために料理もできて、本当に仕合せ。親心が身に染みます。家族にたくさんの『ありがとう』を伝えたいです」
「『お手伝いしましょうか』と声を掛けてくださる方にも思いを返したくて、『暑い中で…』とか、『お時間大丈夫ですか? 助かります』と添えるようにしています。そうすると、『落ち込んでいたけれど、あなたに会ったら元気になりました!』などと言われることも。『供の会』で学んだように、助けてもらって申し訳ないではなく、自分も心を返していく。『人との出会いを大切に、相手の方も明るくなれるように』という気持ちで、今後も多くの人と触れ合っていきます!」
相手の気持ちを思いやり、自分にできることで積極的に関わっていこうとする積み重ねに、肉体的なハンディを超えて、必ず良さが光っていきます。そのような生き方を目指して、一人一人が神の教えで心を磨いてきた今年。9月23日から始まる光寿信者参拝時には、今年の心の成長と感謝の思いを、神に、故人、先祖に届けることを確認しました。湧き上がる感謝を胸に、生き方をより一層高める決意を強くしたひとときとなりました。
令和6年は、2月、5月、9月に実施の予定です。2月、5月は、通常の勉強会で学ぶのが難しい聴覚障害の方が対象の会、9月は、視覚、聴覚、肢体、合同の会となります。詳細は、決まり次第、掲示などで別途お知らせします。ぜひ家族と一緒にお越しください。また、参加したことのない対象の人がいられたなら、どうぞご案内ください。