人に人は救えなくても、寄り添い、支えることは、心次第でいくらでもできるもの。そうした他者を思う豊かな心を育み、率先して人のために尽くすのが、神示教会の「係」です。自分が神と生きて味わった喜びを、縁ある人々も味わえるように、周りの人に心を配り、声を掛けています。
秋晴れの爽やかな空気に包まれた10月22日、新たな係の誕生を祝う「係就任式」を挙行。神総本部光寿会館には、新任係や家族、地域の仲間の笑顔があふれました。「おめでとう!」「これからもよろしく」「頑張ります!」うれしそうに言葉を交わしながら、朝日に包まれた階段を軽やかに上がり、式典会場へ。生演奏のピアノの清らかな音色に迎えられ、お祝いムードが一気に高まります。
真心こもる誓いの言葉に熱い共感が
神奉仕供丸清先生ご臨席の下で行われた式典は、職員の祝辞からスタート。続いて、新任係2人が、誓いの言葉を発表しました。一人目は、神の教えを学ぶうちに心に意欲が湧き、「本当の強い心」が持てたという女性。「落ち込んでいる人がいたら、『私が大丈夫だったんだから、絶対大丈夫だよ!』と、自信を持って伝えてあげたい」。ひと言、ひと言から深い感謝が伝わって、出席者は胸を熱くし、大きくうなずいていました。
二人目は、高校で教師をしている男性です。神がお教えくださる「仕合せの仕組み」に基づき、まず家族に向き合うと、生徒との関わり方も変わり、クラス全体が生き生き。「本気で人と向き合う中で生まれる『心の重なり』が最高の喜び」と語り、相手の仕合せを願う決意を力強く述べました。
地域の職員によるお祝いの言葉からは、地域が一丸となって動く価値を再確認。みんなで共に仕合せに…という気持ちを新たにしたひとときでした。
使った「心」の全てが晩年に跳ね返る
重ねて、供丸清先生がお言葉を下さいました。
係として、さまざまな人と触れる中で育まれる「人間力」。それによって、「相手を無理に抑え付けずとも、威張って自分を高く置かなくても、『人の上に立てる良き因』を残してくれる、これが係の醍醐味(だいごみ)」との話に聞き入る出席者たち。宝を手にするために目指してほしいのが、「視野を広く持てる自分」「相手の心が理解できる自分」です。そうした神の願いを確認した上で、神示をひもとかれました。「親が子、孫に残せるものは、土地や金銭といった形の相続だけでなく、誰かのためを思って使った良い心、純粋な心、救世心、感謝心。使った分だけ、全部、晩年の自分に跳ね返ってきます。自分どころか、子孫の代まで残る宝であることを忘れないでほしい」。係として歩み続ける日々の積み重ねに、どれほど大きな宝が得られるのか…。神の深い愛が、心に染み入りました。
最後に、全員で教会歌「希望の光」を斉唱。各人が神への感謝を胸いっぱいに膨らませて、人の仕合せのために心を尽くしていくことを固く誓っています。
救われた感謝の心で「係」の任を
「出席された方々の救世心が、会場中に満ちているのを感じました」「人のために…という心が、これほどまでに自分の人生も、相手の人生も力強く引き上げるのだと感動」式典終了後、光寿会館は熱気に包まれました。
「以前は『自分が、自分が』の思いが強かった私。仕事でも結果を出すことばかりに躍起で、うまくいかないとイライラ。上司に、『この仕事は合わない。変えてほしい』と申し出ることもあったんです。そんな自分を変えようと教えを学び始めたら、一番大切なのは家庭と分かって…。妻と何でも話し合うようにしてから、物の捉え方が広くなり、どんな仕事にも向き合う意欲が枯れません! 『教えに生きればこんなに救われる!』と、力強く伝えていきます」
「これまで、人とは最低限しか関わってきませんでした。でも、地域で多くの出会いを頂き、今は係として、信者さんの心と向き合うことができています。『どうしたら縁を深められるだろう』『人のために何ができるだろう』と考えるようにもなって、自分でも人間性が磨かれているな、心の幅が広くなったなと思います。人生を引き上げてくださった神への感謝を忘れず、少しでも恩返ししていきたいです」
ある新婚のご夫婦は、夫が係に就任。「係として、信者さんにどう心をかけたらいいのか…と思う部分もありましたが、きょうの神示で『救世心』がつかめ、やるべきことが見えました。足元の家庭を和のあるものにしていけば、自然と任を果たしていけるはず。自分の考えで動かずに、私たちの仕合せだけを願われる、神の御心に重なれる係になりたいです」。妻も、「夫婦で人を思う心を磨き、係に就任した夫を支えたい。私も係になれるよう頑張ります!」と、満面の笑みです。
真心込めて、係の任を果たすところに得られる輝光(ひかり)という宝。人の上に立つ。人から信頼される。子孫が栄える…神が授けてくださる、掛け替えのないご褒美です。絶大な神の応援を頂き、地域の仲間と支え合って、愛の心で生きる。奉仕の心に燃える人たちの表情は、明るく、輝いています。