年末になると、お世話になった人にお歳暮を贈る。古くから日本にある習慣です。この時、大切なのは、贈る「物」ではなく、「『ありがとう』の思いを届ける」ことです。人に、物に、そして日々の出来事に、感謝の心を向けられるか否かは、実は、自分の人生の幸不幸を左右するほどの重要事。一年の締めくくりにふさわしい感謝心を身に付けるなら、去年より今年、今年より来年…と、年々歳々、より良い人生を積み重ねていけるのです。
12月1日には、神主教会長先生、教主正使者供丸光先生、神奉仕供丸清先生ご臨席の下、「愛寿御礼祭」を挙行。12月の大切な心の在り方を確認しました。
「ありがとう」が人生にもたらすものは…
式典の前には、「愛寿御礼祭に寄せて」の動画を確認。「あの時も、この時も、大きく守られていた。あの人にも、この人にも、支えてもらった。自分を取り巻く全ての存在、全方向の関わりに、御礼の心が湧き上がる」との言葉に深くうなずく人々。「ことしの感謝の思いを、関わる全ての人に伝えよう」という呼び掛けを心にしっかり受け止めて、「愛寿御礼祭」に臨みました。
なぜ、「ありがとう」の心が大切なのか。神奉仕供丸清先生は、その「なぜ」をひもといてくださいました。「年の瀬を迎えて、心からの『ありがとう』を言える人々。たくさんいればいるほど、自分の未来が、それは大きく実りを付けていくということです」。忙しい師走の時期だからこそ、見逃してはならない、「人生の仕組み」をお話しくださいました。
「今日までの心の成長はいかがでしょうか」と問い掛けられた神主教会長先生。どのような出来事に見舞われても、常に神に真心を寄せて、教えで生き方を修正…。そうすると「嫌な出来事」も、心の成長につながる「良い出来事」に180度変化。教会長先生のお話から、私たち一人一人に降り注がれている神の愛を感じ、心が感謝色に染まっていきます。
感謝の心(おもい)を届ける相手が
何人心に映っていようか
教主正使者供丸光先生は、この日のために表された神示を解析してくださいました。年末の忙しさに流されず、一年間の歩みを振り返るのが12月の過ごし方。その時、心に浮かぶ、自分の人生に関わってくれた人たちに、感謝の思いを返そうとする生き方が、子や孫にどれほど良き因を残していくか…。「感謝」が自分の人生に何をもたらすのかが、より明確に見えました。
出席者一人一人が、12月「愛寿御礼信者参拝時」の意義を深くつかみ直したひととき。神への感謝をはじめ、関わる全ての存在への御礼の思いを新たにしています。
教えで生きるエネルギーを満タンに!
「式典に出て、“全ての人・全ての出会い”に感謝を向ける大切さが分かりました。ことし、不整脈の手術を受けたんです。大変な経験でしたが、おかげで、体や心の病を抱えた人たちを、より深く思いやれるようになりました。善かれと思った励ましの言葉が、かえって相手の負担になることもあると分かったので、祈願しながら、その人、その人に合わせた関わりをしていきたい。きょうから取り組むべき目標ができました」
「ことしは、90代の母の介護が大変だった一年。時間は割いたけれど、どこまで心が伴っていたか…。言い方の強い母に、『こうはなりたくない』という思いもあったんです。でも、『愛寿御礼祭に寄せて』の動画を見て、心が変わりました。戦争を経験し、大家族に嫁いで、大変な苦労をしてきた母。そんな中で、生み育ててくれたことに感謝が…。帰ったらすぐ、母に、心からの『ありがとう』と、『心配掛けてごめんね』を伝えたいです」
「『12月は忙しい』と思っていたけれど、そうではなく『感謝を伝える人がたくさんいる月』だと気が付きました。結婚して1年になる私たち夫婦。夫は口数の少ない人ですが、何でも『どう思ってるの?』と気持ちを聞いて、会話を積み重ねてくる中で、少しずつ自分の思いを話してくれるようになりました。私が言い過ぎてしまったときも、『そう言ってくれるのはありがたいよ』と受け止めてくれる夫に感謝。そんな私たちを応援してくれる両家の親にも感謝です」
「私の中で、年々歳々深まっているのが『家族への感謝』。夫のことが良い意味で気になって、『大丈夫?』『ありがとう』『ごめんね』ばかり伝えています。そうしたら、夫も同じように言ってくれるようになりました。認知症の義母とも『あんたはいい嫁だ』『お義母さんが優しいからだよ』と、感謝のラリーをしているんです。家族って、『感謝を伝えるために、神が与えてくださった存在』なんじゃないか…と思うほど。生きている今しか言えない『ありがとう』。日々湧き上がってくる感謝をもっと言葉にしていきたいです」
「ありがとう」と言える人の数が増えるほど、幸が膨らむ私たちの人生。全方向の関わりに「ありがとう」を伝えれば、自然と「今度は自分が誰かのために…」と、奉仕の心が湧き上がります。これこそが、「新たな年もますます教えで生きよう!」というエネルギーに。今年のうちに、この意欲を満タンにしていきましょう。