離婚の危機を乗り越え

お互いが掛け替えのない存在に

(結婚47年/MW70代女性)

 

思い込みを捨てることからスタート

頑固で、短気で、文句ばかりの夫。勝ち気で、夫を責めてばかりの私。こんな二人が、温かい家庭を築けるわけはありません。結婚6年目で離婚を考えていた時、供丸姫先生にお会いすることがかなったのです。昭和54年のことでした。

供丸姫先生は、私に「何で夫で苦労するか分かりますか」とお尋ねになり、私自身が孤独の実体を持っていること、夫婦で神の教えを学ぶ大切さをお教えくださいました。

自我の強い私ですが、神の教えを学び続けるうちに、「夫を責めてばかりいては何も変わらない。自分が変わらなければ…」と思うようになったのです。実は、「何もしてくれない」と思っていた夫は、ごみ捨てや庭の手入れなどをしてくれていました。しかし、「主婦のくせに」と責められることに腹を立て、素直にお礼も言っていなかったのです。

気付いても、夫への思いがあり、最初は感謝を口にできませんでした。その気持ちを神に語りながら取り組むうちに、「これやってくれたの? 助かる」「アイロン掛けがプロ並みだね」などと言えるようになったのです。褒めると、夫もとても喜んでくれました。

さらに、料理一つも、「夫が喜ぶ物を」「おいしいと言ってもらえる味付けに…」と心を込めて作るようになりました。気が付くと、夫が「きょうもおいしかった。ごちそうさま」と、必ず言ってくれるまでに変わったのです。私が大病を患った時は、「長生きしてくれ。おまえがいなきゃ、生きていけない」と言って、必死に神に救いを求めてくれました。私も、夫が会社で大変なときには、何とか支えたいと、気持ちを受け止め、後押しする言葉を伝えました。薄紙を剥ぐように関係が良くなっていき、ほとんどけんかをしなくなったのは、供丸姫先生にお会いしてから20年ほどたったころでした。その後、夫は、どんなときも、「今が一番仕合せ」と言うようになったのです。私も、同じ気持ちです。

一日でも長く、二人一緒にいたい!

夫は、昨年75歳で定年退職しました。「これからは恩返しするから」と言い、りんごの皮もむけなかった人が、私のためにお弁当を作ってくれています。毎日工夫してくれるおかずは、絶品です。「ありがとね」「おかげさまで」を、一日に何十回言っているか分かりません。夫も、「毎日が充実している」と生き生きしています。

子供のいない私たちですが、「二人でいると寂しくないね」と感謝でいっぱいです。「もし夫がいなかったら…」と考えただけで、寂しくなります。別れなくて本当によかったです。私たちがこれほど仲の良い夫婦になれたのですから、神の教えはすごいと心底思います。「必ず温かい夫婦になれるから」と言われた供丸姫先生にも、神にも、いくら感謝してもし尽くせません。もし、夫婦のことで悩んでいる人がいたなら、「神の教えで生きれば、絶対に大丈夫!」「必ず仕合せになれるから、諦めないで教えを実践してみて。神様に応援していただけば、決して難しいことじゃないから」と声も大にして伝えたいです。

周りから「二人で一人」と言われる私たちも、いずれはどちらかが一人になってしまいます。それでも、「少しでも長く一緒にいたいね」と話しています。数々の喜びを味わってきた分、これからは二人そろって、縁のある人たちのため、社会のために、精いっぱい役立つ生き方をしていくことをお誓いいたします。