「太陽は、東から昇り、西に沈む」「水は、高い所から低い所へ流れる」そうしたことは、誰もが知るこの世の「仕組み」、変わることのない「真理」です。
「人間はどうすれば仕合せになれるのか」――そこにも、「仕組み」があります。「温かい家庭を築くには…」「健康で長生きするには…」「自分の力を存分に発揮するには…」。どれも仕組みどおりに生きたなら、必ずそうなれます。反対に、仕組みから外れると、家族の間に摩擦が起き、病を招き、仕事に行き詰まったりと、人生に大きな問題が生じてしまいます。
神は、人間一人一人の仕合せを願い、この世の仕組み、真理を、「神示(しんじ)」をもってお教えくださっています。それが、仕合せの仕組みを説く「神の教え」です。

この世に生を受けた一人も残らずが、社会に役立ち、生きがい、喜びを味わえるように、それぞれ異なる「運命」を神から授けられています。併せて、両親、先祖からは、気質や体質といった、生き方そのものに表れる「実体(じったい)」を引き継いでいます。
神の教えから「人生の仕組み」を知り、人として正しい心で生きれば、悪い「実体」が抑えられ、持って生まれた「運命」の力が引き出されて、必ず仕合せな生涯が送れるのです。

 

人として「正しい生き方」というと、定められた法を守って生きることのように捉えるかもしれません。しかし、「罰せられるから仕方がない」と思って規則を守っても、それは「正しい生き方」でしょうか。神がご覧になっているのは、「心」です。

人は、大山命(おおやまねずのみこと)という「神」から命を与えられ、「仏」、先祖から血の流れを受けて肉体を頂き、さらに数多くの「人」の支えの中で生きています。ですから、「神」「仏」「人」に対して、感謝の念を忘れないことが大切です。そのように、「神」と「仏」と「人」に対する心の在り方を説くのが、「神の道、仏の道、人の道」の教えです。この三つの道を守る生き方を、神示から具体的につかんでいきます。

神の教えを意識した正しい生き方をすると、和を崩すこともなく、悩みを生み出す「実体(気質・体質)」が出ることもありません。持って生まれた「運命(潜在能力・生命力)」が引き出され、自分なりの力を発揮して、多くの人々の役に立つ生き方ができるのです。

教えに沿って生きる人は、誰から見ても、いつも穏やかで、自信に満ちて、周りと調和し、多くの人々から愛されます。どのような環境にあっても、必要とされ、求められて、生きがいにあふれた毎日が過ごせます。

 

人間は、一人では生きられません。生まれる時も、生きている間も、人生に幕を下ろす時も、誰かの世話になるものです。一人孤独には生きられないのが人間なのです。ですから、社会を形成し、互いに支え合って生きています。
その社会の最小単位が、「家庭」です。人は、家庭に生まれ、家庭の中で人生を閉じていきます。縁があったからこそ結ばれた「家族」との関わりは、この上なく特別なものです。他人とは全く次元の異なる縁です。「和のある家庭」を築けるかどうかで、人生の幸、不幸、全てが決まると言っても過言ではありません。

「和のある家庭」に身を置けば、人の「心」は安定します。そこに、神から授かった世に役立つ潜在能力「運命」の力が引き出され、心身ともに健康が保たれ、仕事や生活にも恵まれていきます。日々希望に満ちて生きられます。そればかりか、後に続く子や孫にも良いものが受け継がれ、その家は栄えていきます。「和のある家庭」がもたらす「仕合せ」は、代を超えて広がっていく、大きなものなのです。

ですから、自分一人だけでなく、家族で共に教えに触れ、より良い家庭環境をつくることが、とても大切です。家族関係が希薄になったばかりに、さまざまな問題が複雑に生じているのが現代社会です。全ての問題を根本的に解決するには、「和のある家庭」を築くことに尽きます。ゆえに、昨今、神は重ねて家族の重要性をご指導くださっています。「和のある家庭」を基に、人として本当の「仕合せ」「幸福」を、神は授けようとされているのです。