不登校、いじめ、貧困、犯罪の低年齢化…。子供たちを取り巻く環境は、さまざまな問題を抱えています。そうした中でも、「教師として何ができるか」と、精いっぱい児童・生徒と向き合っている方々。8月15日、教育の最前線に立つ小・中・高校の現役教師を対象とした「教師の集い」が、神総本部と全国の偉光会館を中継で結んで行われました。
教育者に求められるものは何か――。まず、「仕事の真理」を確認。どんな出会いも受け止めて、自分の存在を人のために生かしていく大切さを、あらためて心に刻みました。
重ねて、大変な思いをしながらも、「何とかしてあげたい」一心で、荒れている生徒と関わっていった教師の事例を共有。周りに「本当はいい子なんだ」と言い、本人には、見返りを求めることなく、“愛と信頼と期待”を込めて関わり続けた話に、身じろぎもせずに耳を傾けていた参加者たち。ものを言うのは、人間としての存在感。奉仕の心で関わっていく熱量。大切なことが、各人の心に染み込んでいきました。
「仕事の真理」に重なる姿を確認した後は、「教えがあったからこそ、乗り越えられたこと」をテーマに、参加者同士で語り合いました。
学校の種別や担当教科、経験年数が違っても、みんなが同じ志を持つ仲間。互いの話に共感し、頑張りをたたえ、自分を振り返った一時に。「結果をすぐに求めず、愛を持ってじっくり向き合いたい」「もっと生徒の良いところを見つけて、褒める関わりを大切にしよう」…。それぞれが、あすへの活力を得た時間となりました。
「今の私に、ぴったりなことだらけ。まだまだできることがありました」「夏休み明けからの、生徒との関わりが楽しみです」。行事後、一人一人が、口々に実践の決意を語ります。
「まだ経験の浅い私が進路主任を任され、プレッシャーにつぶされそうでした。でも、『奉仕の心が 人間(ひと)を育て』る、というご神示(『真実の光・神示 令和6年版』49ページ)に触れて、心で関わればいいんだ!とハッとしました。生徒や親御さんに親身になって役に立っていきたいです。きょう触れ合った皆さんが、真剣に子供たちに向き合っていて、私も頑張ろうと思えました」
「生活指導では、ルールを守らせようとするあまり、どうしても正論をぶつけてしまいがちでした。ですが、指導の前に、一人の人間としてお互いの信頼関係を築くことの大切さに気付きました。厳しい言葉も、愛情があればこそ、受け取ってもらえるもの。もっと生徒の心に寄り添っていきたいです」
「特別支援学級を担当していますが、落ち着きのない児童に、ついイライラしてばかり。自分の伝え方が悪いのかな…と悩んでいました。きょうは、『ひたすら愛をかけ続けること』『待つゆとり』が持てていなかったことを反省しました。これからは、子供たちの気持ちを受け止める、幅のある心を意識していきます!」
教師であることに、あらためて“誇り”を感じた貴重なひととき。人の心を相手にする仕事だからこそ、不安定さを増す現代においては、教師自身にゆとりがなければ務まりません。その安定の源は、「和のある家庭」です。まず、家族に奉仕の心で関わって、家でも、学校でも、“愛と信頼と期待”でつながる関係を築いていけるように。そして、生徒に見られても恥じない、手本となる生き方を――。大きな目標に向かって、力強い歩みはこれからも続きます。