親子のつながりは一生でも、今生限りの縁です。あらためて考えてみると、どれほど尊く、掛け替えのないことでしょうか。親であるなら、我が子を授かった時の感動、成長していく喜びは、この上ないはず。なのに、子供の成長とともに、意見が食い違い、気持ちが分からなくなって、悩みばかりが増えていく…。そうした思いを抱える人が多い現実があります。“親子の出会いが、双方にとって素晴らしいものとできるように”回を重ねてきた「親の会」。今年最後の開催となった8月20日、0歳から30歳までの未婚の子を持つ親御さんが、神総本部と全国の偉光会館に集いました。
“形”ではなく“心”のつながりが大事
「我が子のために何ができるだろう」真剣なまなざしで臨む出席者とともに、子育てにおける4つのチェックポイントを確認。誰もが、聞き逃すまいと、ノートに書き留める姿がありました。
1つ目は、「親の役割」。そこで大事なのは“夫婦の会話”です。これは単に、仲が良さそう、けんかをしないといった、形を言うのではありません。互いを尊敬し、理解し合っていれば、考えが違ったときも着地点を見いだせるものです。よって、“心”が通い合う夫婦になることが肝心。そのような二人が、家の中で何でも話せる雰囲気をつくっていくと、子供も安心して過ごせます。
2つ目の「愛のかけ方」は、“親子の会話”がキーワード。我が子のためと思っているつもりでも、実は、押し付けといった自己中心的な愛である人がとても多いのです。まずは、子供の思いを聞いて受け止めること。ポンと出る、何げないひと言も要注意。心を傷つけて、擦れ違いを生む原因となる場合もあるので、どう伝わっているかを感じ取ることが大切です。これには、あちらこちらでドキッとしている姿がありました。
3つ目は、「親も人の子」ということです。ですから、“分、器”の中で生きること。何でもできる親が格好いいのではなく、父、母としてできることをすればよいのです。親でも、失敗したなら「ごめんなさい」、子供に教わったなら「ありがとう」。心が伴った生き方の手本を見せる話に、誰もが納得です。
4つ目の「ゆとりの持ち方」では“家族で学ぶ意味”を確認。家族で同じ教えを学んで、感じたことを語り合えると、「そういうふうに思っているんだ」と相手の気持ちを知ったり、「こういう捉え方もできるね」と視野を広げられたり…。自然と、みんなが同じ気持ちで、同じ方を向いて、調和していけるのです。
大切なポイントを知って、それぞれに、「うちにはこれが必要」「自分はここが足りていない」と、やるべきことが明確に見えた学びのひととき。“心”がつながる夫婦、親子を目指そうという意欲が高まりました。
課題や目標をしっかり見詰めて実践!
学んで気付いたことは、気持ちが冷めないうちに、即実践! 今必要だからこそつかめた課題や目標は、しっかりと見詰めて身に付くように…。日々の意識が成果にも表れていきます。
「『うちは夫婦の会話ができているからOK!』なんて思っていましたが、とんだ思い違いでした。親がどんな雰囲気で話しているかを、子供は見ていると聞いてびっくり。そんな意識は全くなかったので…。娘にあれこれ言う前に、まずは親が手本を見せないと…ですね。穏やかなトーン、思いやりのある言葉…、夫婦で心掛けて、家の中をいつもいい雰囲気にしたいです」
「親の言葉に子供の心が傷ついたら…という事例は、うちでもよくある話。その時は、もう一人の親が『今のはこういう意味だよ』とフォローする、早速やってみます」
「冗談のつもりでも、息子はそう受け止めていないかもしれないので、子供の気持ちを感じ取れる自分になりたいです。私に欠けているのは“ゆとり”。自分が『こうしたい』思いがいっぱいなので、祈願しながら意識していきます」
「成長がゆっくりの子供を、つい周りの子と比べて、焦ったり、いらいらしたり…。でも、以前、夫婦で『親の会』に出席した帰り道、『この子なりの成長を大事にしたいね。そこをたくさん見つけよう』と話せてから、心が穏やかになり、息子を見る目も変わったんです。夫婦で学べたおかげです!」
「ごはんを早く食べてほしい理由が、『温かいうちに』といった思いやりからではなく、『片付かないから』という自分都合だった私。楽しそうにゲームをする子供に、『いつまでやってんの』と叱るばかりで、その楽しさを分かろうとする気持ちもなくて…。冷たいな、思いやりがないなと気付きました。相手の身になってみる、話をよく聞いてみる、これが私の課題だと思いました」
神が“心の温床”と言われる家庭。明るく温かく、ほっとできる家を夫婦でつくれば、子供の心も穏やかで、伸びやかに育ちます。今生だけの縁を大切に大切に…。「この家族に出会えて良かった! 親子になれて仕合せ!」と心から思える関係を築いて、夫婦、親子の出会いを素晴らしいものとしていきましょう。
※これまでの「親の会」の記事にも、子育てのヒントが満載です。ぜひご覧ください。
※神の教えを学ぶ環境は、青少年対象にもあります。親子で神の教えに触れましょう。