人は誰も、「愛」を求めて生きています。しかし、生まれながらに持っているのは、自分を大切にする「自己愛」のみ。人を思いやる「他者愛」は、意識しなければ身に修めることはできません。神示教会の「係」は、自分が救われ、喜びを味わったように、縁のあった人たちにも仕合せになってほしい…と、神の心にも近い純粋な「愛」の心を育んできた方々。周りの人たちと縁を深め、大切に磨き続けてきたその任は、80歳で“任期満了”を迎えます。
12月1日には、神総本部と全国の偉光会館を中継で結び、令和5年と令和6年に任期満了を迎えた係と、その家族を対象とした集いが行われました。教主正使者供丸光先生にご臨席を賜ったこの行事。会場には、子供家族や孫まで、三世代で足を運んだ一家の姿も見られ、あちらこちらで地域の仲間との再会を喜ぶ声が。熱気に包まれた中で、会が始まりました。
「長い間、縁ある方々に心をかけ続けてくださった、係の皆さま。そして、その係の方々を支えてくださった家族の皆さまに、感謝をお届けしたく、この場を設けさせていただきました」。冒頭では、職員から挨拶が。「任期満了」は終わりではない。人に愛をかける「高い生き方」は、生涯貫きたい姿です。“生き方手本”を示す存在として、ますます輝いていただきたいという熱い呼び掛けに、それぞれがうなずき、涙を拭いました。
続いて、供丸光先生が神示を基にお話しくださいました。
係として生き方を高めてきた一人一人が、「どんなときも優しく声を掛けてくれた」「あなたのようになりたい」と、頼られる存在になっているはず。組織としての任期はあっても、「係の心」に終わりはありません。人生を閉じるその日まで、磨き続けてほしい…。温かいまなざしで、何度も語り掛けてくださる供丸光先生。なぜなら、「愛」を深めるほど、多くの人から愛され、信頼され、尊敬されるから。しかも、その生き方を受け継ぐ、子や孫の人生も大きく引き上げられていくのです。
自分も、子孫も、さらには自分自身が再び人として生まれてくる次の人生まで、代を重ねるほど仕合せになる。「輝光(ひかり)」という最高の宝を残せるように、心を磨き上げていこう。参加した誰もが「愛」の心で生きる価値を再認識し、決意を新たにしたひととき。熱い思いを胸に、最後はみんなで、「もっともっと輝くぞ!」「エイエイオー!」。感謝と感動の拍手がなかなか鳴りやみませんでした。
「思えば、係として体験したどんな出来事も、全てが掛け替えのない経験。開運を目指して、これからも頑張ります!」「任を全うした親の背中は、私の大きな目標です。愛ある人になるという、託されたバトンをしっかりと受け継ぎたい」。終了後は、あらためて家族に感謝を伝える人、仲間と感動を語り合う人たちの姿が。
娘夫婦と出席した女性は、涙でいっぱい。「以前は内気で、とにかく人と話すことが苦手でした。でも、係になって30年。多くの方と触れるうちに、相手と気持ちが通い合ううれしさを知って…。今では、どこに行っても自分から声を掛けています。『人を思う心』に終わりはないから、これからも、周りの方々との縁を深めていきたい。もっと温かい心の人になりたいです」。
決意を深める母親の隣で、娘さんも目頭を押さえます。「誰のことも『どうされているだろう』と気に掛ける、愛深い母の姿をずっとそばで見てきました。母がいると空気が明るくなって、不思議と人と縁がつながっていく。そんな姿は私のお手本です」。
神の教えで生きるなら、山あり谷ありの人生も怖くありません。人たる人の生き方がつかめるから、不安や迷いを乗り越えて、前向きに生きられます。全てを糧に、仕合せへと近づいていけます。そのはつらつとした各人の姿から、喜びの輪が広がっていくのです。自分も、周りの人も、みんなが仕合せに…。その先頭に立つのは、教えを学ぶ一人一人。“太陽の光”のように絶え間なく降り注ぐ神の愛の中で、陽光を浴びて輝く“満月”を目指して、生涯心を磨き続けましょう。
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