77年に及ぶ神示教会の歴史のうち、私の職員人生は41年。この間の教会の変遷は、実に大きなものがありました。
今のように、神が人類に与えたい救いも、教会の価値も分からず、ただ神の力を求めて大勢の人たちが押し寄せた時代。職員になった頃は、恒久的な建物などなく、テントの中でぎゅうぎゅう詰めになりながら、神の教えを学んでいたのです。
徐々に救世のかなう建物が
奉職1年後の昭和58年、教会設立30周年を記念し、現在の真実の光会館のある場所に、初めて本格的な鉄筋の記念会館が完成。この時、教会の基礎が一段階固まり、教育の時代に入ると言われた供丸姫先生。そのお言葉どおり、記念会館で勉強会が本格的に行われるようになると、答えを求める相談中心の時代から大きく変わり、心を高め、人柄、品性を磨く時代へと入っていきました。
教会設立30周年に合わせて建設された記念会館
平成3年には、供丸姫先生のご生家のあった場所に、新たな神殿が建てられました。現在、望会館が立つ所です。その際、神門の位置も移動したのですが、人間的に捉えれば、ただ向きが変わっただけに過ぎません。しかし、供丸姫先生には、その意味の大きさがお分かりでした。それ以降、男性の信者さんや、家族で訪れる人が増え、教会の雰囲気がガラリと変わったのを、今でもよく覚えています。
新たな神殿の完成とともに神門を南側に移設
その後、全国から、建物に収容しきれないほどの信者さんが押し寄せました。やむなく、暫定的に既存の建物を取得したものの、仮の建物は、やはり仮。本当の意味で人の心が育たなかったように思います。そうした中で、信者の心の成長に合わせて、学びの館、儀式の館…と、神の意図される建物が一つ一つ建設されていったのです。
土地の力を生かして救世を
土地には、全て「運命」があると伺いました。それぞれの建物の機能に見合った、土地の力のある場所に建つからこそ、土地と建物の持つ力が発揮されて、使う人の心が育まれ、救われていくのです。
振り返れば、その土地の運命にふさわしい会館が、建つべくしてそこに建っていったと分かります。以前、規模の小さな儀式会館だった所には、現在、儀式専用の清明会館が立っています。本格的な儀式会館の完成によって、「人生の最期を神の御元で」と、玉納奉寿(葬儀)が劇的に増えました。しかも、そこで味わう、家族に良い生き方が受け継がれていくという、救いの大きさも計り知れないものがあります。
建物の力によって、救われ方が全く違うことを実感しています。
現在の大神殿、神のご本体が根付く真実の光会館のある場所も、かつて供丸斎先生が「あの場所は貴人の座。供丸姫の運命でなくては建物が建たない場所」と言われた御場所です。救いの源泉であるこの御場所には、とてつもない神の力が宿る建物が建立され、多くの人々を救う土地の力があるということ。都合の良い土地に合わせているのではなく、救世をかなえるがために、神が人々の心をご覧になりながら、時間をかけて、本来定まっていた土地の力を最大限に生かそうとされていることが分かります。
平成15年に完成した真実の光会館
神は静かに時機を待たれて
中には、さまざまな事情から、取得が難しいと言われた土地もありました。決して強引に進めることはせず、時機を待つのが教会の一貫した姿勢です。すると、状況が変化し、先方から申し出があるなど、無理なく、自然と取得できる流れになっていくのです。当然トラブルになることもありません。まさに、神業です。
これは、私が40年以上見てきた「神の救世ものがたり」の一端です。この事実を目にしてきた者として、これからも多くの方々の仕合せのために心を尽くしてまいります。まだまだ続く「神の救世ものがたり」の中で、どれほど大きく、どれほどの方々が救われていくことでしょう。未来への希望も大いに湧き上がってまいります。