これは、実りの集いの年代の子供を持つ父母に対して、神がご指導くださったものです。この神示では、「悟り」と二つの「気付き」が示されています。

最初の段落は、「悟り」です。「悟り」とは、自分の考え方の軸として据え、信念とすべきことです。

人間の正体は魂と、神はいつもお教えくださいます。人も、物も、全てが限りある命の中で生きています。命は有限でも、魂は無限につながっています。これは、不変の真理です。

我が子の誕生と同時に、神から魂が肉体に宿され、それが運命の力となって、人生を導いていきます。神が示される運命とは、まさに「命を運ぶ力」であり、その人なりの良さ、世に役立つものです。子供の運命を生かすには、両親が教えを基に正しい生き方、手本を示していくことです。正しい道を親が教え、導かなかったのでは、我が子の運命は、磨かれず、時代にのまれて、枯れることになってしまいます。子供の運命を生かせるかどうかは、親の責任ともいえるのです。

努力と知識を絶大と頼るのが、現代社会です。社会の動向、流行などに気持ちが向き、「小さい頃から英語を身に付けさせなければ…」「今はダンス教室がはやりだから…」というように、子供の教育方針さえ多分に影響されます。しかし、その知識が我が子に有効とは限りません。子供の運命を無視してしまっては、実体を下げていくかもしれないのです。実体とは、親、先祖から受け継いだ気質、体質、性格です。「実体を下げる」とは、良くない面が色濃くなるということです。教えを基に正しい判断をしてこそ、我が子の良さを育めるでしょう。

親の責任は重大です。緊張感を持って子供と接する必要があります。その時、特に重要なのが、心です。心の動きが、運命を磨くことにも、枯らすことにもなるからです。例えば、友達から「教えてほしい」と言われたとき、心の狭い子供だと、自分が損をしてしまうと感じ、気持ちよく教えないかもしれません。しかし、それでは、人の役に立つ運命は磨けないのです。気持ちよく教えれば、人に教えることでさらに自分の身にもなるでしょう。

両親が正しい道を教え、導いていくことが重要です。それができれば、15歳を過ぎて、自分の運命実体で人生を歩み始めたとしても、自分の良さを存分に発揮して社会の役に立つ、素晴らしい人生が歩めるのです。

 

次の段落は、「気付き」です。親として気付き、実践しなくてはならないことです。

子供の手本となる親として、今なすべきことを、神は三つお教えくださいました。親の庇護の下にある小・中学生の子供だからこそ、親が子供の運命を磨くことがかないます。ですから、親としてしなくてはいけないことをお示しくださっているのです。

一つ目は、家庭の価値を正しく知ることです。一人一人の心が安らぐ家庭環境であれば、実体、すなわち性格が修正され、世に役立つ力、運命が磨かれます。これができるのが、家庭の価値です。

二つ目は、父、母として、それぞれの任と立場を、よくよく悟ることです。世の中では、男女平等、男女同権などといいますが、立ち木でいえば、父親は根、母親は幹であり、役割が異なります。自分の家庭における任を意識して、果たすことが必要です。

三つ目は、会話の絶えない家庭を築き、守る努力をすることです。会話の絶えない家庭がいかに大切か、そこに気付かなくてはなりません。子供が、「お父さん、お母さん、学校でこのようなことが…」「こんなうれしいことが…」「こんな悲しいことが…」と、自然と言える家庭を築き、守るように、神は促されています。

この三つができれば、家庭が我が子の運命を磨く環境となり、子供の魂は安心し、安定します。運命が磨かれていきます。子供だけでなく、家族の人生も、神の手の中守られるのです。

 

最後の段落が、もう一つの「気付き」です。

人は誰もが、世に役立つ力（運命）を与えられ、生まれています。その運命を引き出すのは、教えが生きた和のある家庭です。魂が運命の力となって人生を導くとは、社会に役立つ良さを発揮して、仕合せな人生を歩む姿です。そのような人生にするには、心が安らぐ家庭がどうしても必要なのです。家庭が和のあるものであれば、親も仕合せに暮らせ、子供の教育は自然とできていきます。子供が15歳になるまでは、親の責任がとても重いことを認識して、我が子に触れていきましょう。