無駄なく拡充していく施設
不思議な「運命」の力――。人それぞれが神から世に役立つ運命を与えられているように、土地にも、建物にも、運命があります。特に、神示教会の各施設は、土地の運命とともに、人の救いに役立つ運命、使命をもって存在しています。
私たち管理部では、神総本部の数十に上る各会館、また全国各地に開かれた偉光会館など、神示教会の施設全ての、設計・施工の管理、そして維持保全を一手に担っています。私は、職員になって30年となりますが、こうした施設の一つ一つが、神の手の中、何の無駄もなく、着実に拡充されてきているのを痛感しています。
記念会館の土台が大神殿に
誰もが待ち望んだ、神のご本体が根を下ろされる大神殿、「真実の光会館」。その建設が始まったのは、平成13年でした。当時あった「記念会館」「導神会館」「拝聴会館」など、民家を含めて12棟の解体から開始。そして、基礎工事が進むにつれて、驚くべきことが起きたのです。建物を解体し、土台まで撤去して、次の建物を建設するのは当然のこと。ところが、「記念会館」の土台だけは、あまりにも深く、強固で、揺るぎないものでした。
「記念会館」は、昭和28年の神示教会設立から30周年を記念して建てられた館。この土地の運命を、供丸斎先生は「貴人の座」と見抜かれ、供丸姫先生の運命なしには建設は果たせないと断言。「とにかく頑丈で、微動だにしない基礎に…」と注文されたそうです。そうしてできた「記念会館」の土台は、新たに建設する「真実の光会館」の土台と合体し得る強度があると判断されたのです。神示教会の設立から長い年月の礎があり、それが大神殿「真実の光会館」の土台につながるとは、真実の神なればこそ計らわれる何と驚くべき業かと、深く胸を打たれたのでした。
記念会館の強固な土台は、今も真実の光会館を支えている
神魂誕生に時を合わせて
そして、平成14年末の竣工を目指して工事が順調に進み、外観はほぼ完成。そうしたタイミングで、直使供丸姫先生が神の世界に戻られる、「神魂誕生」の時を迎えたのです。あまりにも突然の知らせに、頭が真っ白になりました。しかし、それも全て神の手の中。神は、直使の御魂を「真実の光会館」に宿すため、神魂誕生にピタリと時を合わせて、大神殿建立を指示されていたのです。
神魂が宿る救いの源、「真実の光会館」の生誕から、今日までの日々。一人でも多くの皆さまを迎え、実在の神だからこそ授けてくださる救いを味わっていただけるように、職員一同、精いっぱい心を砕いてきました。この世で最高に尊く、清く、聖なる御場所だからこそ、常に清いままに維持管理できるように、隅々までちり一つも払い、磨き上げました。
神示教会の長い歴史を土台に真実の光会館が完成
どこまでも清い救いの御場所、ご神前
寸分たがわずにつながる不思議
この時、「真実の光会館」にできたのは、神の座である「光明殿」です。仏の座である「安明殿」の建立は、それから10年後、「真実の光会館」の地続きに用地が確保できて、動き始めました。そして、平成26年8月31日に「安明殿」が完成。これでようやく、神の座と仏の座が対にそろったのです。
光明殿(右)と安明殿(左)が対にそろって
ただし、「安明殿」に正面から入る土地は確保できず、通路を回って側面からの入場という、とても心苦しいものでした。それが、さらに10年の時を経て、一筋、真っすぐに「安明殿」へつながる参道ができることとなったのです。
まさに悲願達成。とはいえ、工事は最も難しいものとなりました。離れた場所に立つ、できた時期も違う二つの建物を、間にもう一つの建築物を入れてつなぐ工事。安定して立っているものに手を加えることは、本来壊れないものが壊れるなど、さまざまな危険性をはらみます。それが、何事もなく工事が進行。三つの建物がもともと一体であったかのように、寸分たがわず、ピタリと合う不思議。「真実の光会館」がついにその全容を見せたのです。
さらには、同じ時期に、「外参道」も動き始めました。全てが神の意のまま運ばれていく神示教会。人間にはなし得ない、まさに神の業を間近に見させていただいています。
光明殿から安明殿へ真っすぐにつながる内参道
蒔田駅から真実の光会館へと続く外参道も、心の成長に合わせて変化していく
「希望の光」から「真実の光」を手に
神から大神殿建立の命が下され、名称を「真実の光会館」と示された時には、本当に驚きました。御神居用御神体に記される一言は、「真実の光」。そして、神の御魂、ご本体を祭る大神殿が、「真実の光会館」。私たちが追求すべきものは、「希望の光」が通る心だけでなく、その先にある、魂までもが永遠に救われる「真実の光」だったのです。
かつて、供丸姫先生は、神総本部の丘の上、「神公舎」から一帯を見渡され、「町全体が神の色に輝いている。やがてあそこは…、あそこは…」と見通されたと伺いました。そのお言葉のとおり、着々と整備が進んだ神総本部。「真実の光会館」だけでなく、「望会館」「友和会館」「清明会館」と、救いの環境が整いつつあります。
今、歩みの庭から「神公舎」を見上げると、供丸姫先生がどれほどの思いで守り、導き、救世を果たそうとされてきたかが忍ばれます。そして、神魂の愛を、広く、力強く語り伝えなくてはと、熱い報恩の思いに駆られるのです。
丘の上から望む神の町(平成10年ごろ)
丘の上から望む神の町(現在の神総本部)
外参道の「歩みの庭」から神公舎へ思いをはせて