4年ぶりのカナダ バンクーバーでの行事開催から約3カ月。「今度はぜひ儀式を…」という熱い要望に応えて、7月8日、9日に、行事に加え、儀式が執り行われました。フロリダの事務所から職員が出張し、御神体を含む大切な儀式備品一式は、手持ちで会場へ。家族で日本まで足を運ぶには難しさがある方々の思いを身近で知る職員だからこそ、「何とか現地で…」と、今回の実現に至ったのでした。「神のご守護の下で行われる儀式の素晴らしさを、ぜひ体感してほしい」という気持ちが高まる中、2日間で9件の儀式が執行されました。
人生の節目は、より仕合せへと近づく機会
人生は、時間と同様、止めることも、後戻りもできず、前にしか進めません。その日々を何となく過ごしてしまっては、大切なものを見失ったり、知らず知らずのうちに道を誤ったりすることもあるかもしれません。ですから、時には、階段の踊り場のように、いったん立ち止まって、自分の生き方を振り返り、正しく前に歩みを進めるための清めが必要なのです。そこで、神示教会では、人生の節目となるその機会に合わせて、真理に基づいた儀式を行っています。
心を清め、家族の縁を深めて
儀式の祭壇の中央には、神の分魂が封じ込められた御神体が祭られ、会場は、不思議と清らかで厳かな空気に包まれます。参列者も、神の分魂を前にして、自然と背筋が伸び、緊張感の中にも、神に見守られている感謝と安心感が湧き上がる、特別なひとときです。
神のご守護の中で迎えられた人生の節目。担当の職員は、神の思いを参列者に伝え、参列者の思いを神に届ける伝導師として、その家の仕合せを終始願いながら、儀式を進めました。日本語が分からない参列者には、儀式の流れを英語で記したプリントをお渡し。伝導師の言葉を心でかみしめ、涙ぐむ姿も多く見られました。
結婚15年目の光輪の儀に参列した夫婦。2人で歩んできた年月が思い出され、「ますます温かい家庭を築いていきます」という決意を神に届けました。感謝の言葉を伝える場面では、「最高のパートナーに出会えたことに感謝しかありません」と感無量の妻。夫からは、「一人で生きられると思っていた自分が、どれだけ人に支えられて今があるか。それに気付けたのは、妻のおかげ。これからも共に人生を紡いでいきます」と力強い言葉が。思いを伝え合う姿を温かく見守る9歳の息子は、両親と手をつなぎ、うれしそう。夫婦の絆が強まるほど、仕合せを呼び込む我が家となれるのです。
85歳を迎える男性の神魂の儀(長寿の祝い)には、三世代が参列。儀式では、これまで家族をはじめ、多くの方々に支えられてきた人生がよみがえります。誰もが、一緒に過ごしたさまざまな思い出が込み上げてきて、胸がいっぱいに。夫を優しく見守っていた妻は、「いつも寄り添ってくれて、本当に感謝。長生きしてね」と語り、孫は「私たちにとって最高のグランパ(おじいちゃん)です」とお祝いの言葉を贈りました。本人は、みんなに祝われて満面の笑みを浮かべ、「家族そろって儀式を受けられたことが何よりうれしくて…。人生の中で一番仕合せな日になりました」と深い喜びに包まれました。
故人の魂を神の元へと送る明魂祭に参列したのは、事故で伴侶を亡くした女性。突然の別れを受け止めきれず、悲しみのどん底にいたこの人を地域の仲間も支えてきました。今回、仲間の温かい後押しを得て、夫を知る人たちのいるカナダの地で実現した儀式。「生前の夫を知る職員に担当していただき、夫の魂が安らかであると聞けて、やっと安心できました。届けたかった思いも、感謝も、全て伝えられて、本当の意味で泣くことも…。私もしっかり前に進みたい。そばで支えてくれた地域の仲間の愛にも感謝です」抱えていた思いが、心の清めを受けてようやく流れ、前を向いて踏み出す気力が湧きました。
他にも、儀式に参列して、「今まで家族のマイナス面ばかりを見ていた自分を変えたい」と心を改めた人も。家族を大事に思う気持ちが強く持てたり、一日一日を大切に生きようという決意を新たにしたり…。それぞれが心に感じたその一つ一つこそが、神のご守護の中で執り行われている証し。人生の節目を機に、一段階も、二段階も、家族とのつながりを強くして、もっと仕合せになることを目指しています。